【講演会・研修事業】城南区 片江中学校PTA

企画表題:生命の大切さと思春期の性について親子で考える
担当責任者:片江中学校PTA 担当副会長 山口 陽子
合同学年委員長:寺本 尚美
実施期間:
平成22年 6月29日(火) 講演14:10~15:20 懇談会15:30~16:15
11月 2日(火) 講演14:10~15:20 懇談会15:30~16:15
11月30日(火) 講演14:10~15:20 懇談会15:30~16:15
参加人数:
1学年生徒 175名  教職員 10名  保護者 30名
2学年生徒 178名  教職員 10名  保護者 20名
3学年生徒 192名  教職員 10名  保護者 22名

活動内容

目的

家庭では話題にすることが難しく、かかわり方に悩むことの多い思春期の性の問題を取り上げる。
生命の大切さと、思春期の子どもが関心を持ち始める性についての講演を親子で聴くことは、保護者にとって、子どもへのかかわり方を見直す機会となり、家庭内の教育力の向上を促す。
また、子どもにとっても、性の正しい知識を得て自分(生命)をより大切に考える良い機会となる。また、講演後、図書室に移動し、講師と保護者との懇談会を行い、親として子どもへの対応など情報交換の場を設ける。

活動内容

親子で聴く講演会・Ⅰ
~一年生対象~  6月29日(火)

テーマ

「命の大切さについて」

講師

福岡県家庭教育推進委員  熊丸みつ子 氏

内容

「大丈夫!あなたたち順調よ!」から始まる講演。中学生になって心と身体の変化に対応出来ない子どもたちは、驚きながらも素直に受け止めたようだ。これが思春期。みんなそうなんだという安心感と同時に元気を与えられた。
「性と生」について考え、今ここに存在していることが素晴らしいということ、生命の誕生から、いじめ・ドラッグの話まで話題満載で笑いあり涙ありの感動の連続でとてもわかりやすく、最後まで生徒も保護者も引きつけられていた。


親子で聴く講演会・Ⅱ

~二年生対象~  11月2日(火)

テーマ

性と生を学ぶ「中学生のみんなに伝えたいこと」

講師

浜の町病院 助産師  上野恭子 氏

内容

“生命の誕生”について、助産師としての現場体験に基づき、一人一人がかけがえのない生命であることを、受精してから誕生するまでの胎児の成長の様子を具体的にスライドショウで上演され、実際に子どもたちに10kgの腹部の重りをつけさせ妊婦体験をさせることで、父母の思い・苦労を語られた。また、等身大の新生児の人形を抱かせてもらい、その生命の重みを親子で実感できた。
子にとっては自分の生命の原点を認識し、親にとっては子育ての原点を振り返り、改めてお互いを愛しく思い合う、すばらしい時間を持つことができた。
     


親子で聴く講演会・Ⅲ

~三年生対象~  11月30日(火)

テーマ

生命のリレーを学ぶ「中学生」に伝えたい思春期の性について」

講師

浜の町病院 助産師  上野恭子 氏

内容

“生命の誕生”から思春期の“性”についてまでを、スライドショウ上演と先生のわかりやすい言葉で話していただき、また「性感染症」の恐ろしさを具体的に説明していただいた。男子生徒に実際に10kgの腹部の重りをつけ、妊婦体験をさせてもらった。
「三学年」のこの時期の思春期の子どもたちと保護者に「今ここに生きていること」を考えさせられる内容であり、自分の生命の原点を知り、お互いの性への思いやりの大切さをしっかり伝えていただいた。
実体験に基づくお話をたくさんしていただき、自然に、そして素直に子どもたちは受け入れていた。


成果と課題

   

1学年生徒の感想

・僕は、今日の講演を聞いて、生きていることの素晴らしさをあらためて知りました。今ここにいることが幸せで、3億の中の1つが自分ということが素晴らしく、思春期は大人への階段の1つでこれを超えると素晴らしい自分になるということも知りました。

1学年保護者の感想

・話はとてもわかりやすく、心に響きました。特にいじめの話は胸がつまる思いでした。「比べるのは半年前、一年前の自分と比べなさい。必ず成長しているから」という言葉は、胸が痛かったです。知らず知らずにお友達と比べている自分がいたからです。これからは半年前、一年前の子どもと比べられるようにしていきたいと思います。
 これからも親子で聴ける講演会があると嬉しいです。

2学年生徒の感想

・自分はいやな時に「死にたい」って思ったことが何度かあったけど、今思うとお母さんが一生懸命産んでくれて、自分も死にものぐるいで生まれてきたというこの生命をそんなに簡単に「死にたい」なんて思ってはいけないと思いました。
・赤ちゃんができて、重くて腰や肩が痛くなってもずっと頑張っている女の人はすごいなと思いました。お母さんもこんな苦労をして僕を産んでくれたんだと思い、これからは親や周りの人に感謝しながら生活していきたいです。

2学年保護者の感想

・息子が生まれた時のことを思い出し、今は親の言うことも聞かなくなり色々悩むこともありますが、生まれてきてくれたことに感謝し、我が子と大切に関わっていかないといけないと思いました。
・親としては改めて我が子を愛していると思える時間でした。子どもたちは自分の生命の原点を知り、そのかけがえのなさに気付いたのではないでしょうか。このような機会は子の育ち、また親にとってもとても大切です。子の発達段階に応じたこのような機会を毎年お願いします。

3学年生徒の感想

・性感染症の恐ろしさを知りました。相手に合わせるだけでなく、しっかり自分の意思をもつことが大切なんだと思いました。
・上辺だけではなく、何でも真剣に向き合って話せるような信頼関係を築いていきたいです。
・自分に子どもが出来たら絶対に大事に育てたいと思います。

3学年保護者の感想

・思春期で毎日の様に反抗している息子の存在を嫌になる事もあるが、久しぶりに命の誕生を見て、神秘的な感動をもう一度振り返る機会ができました。
・本来ならば親の私たちが話してあげなければいけない話をしていただき、少しホッとしています。親の私も産んだ時のことを思い出し、今日一日はやさしくなれそうです。

成果

各学年の発達段階に応じた“生命の教育”がなされた成果は大きい。1年生では、「生命の意味するもの」を知ることから入り、2年生では「生命の誕生の重み」について認識を深め、そして3年生では「より良く生きようとする現実としての性と生」を考えるすばらしい時間を持つことができた。

どの子も、自分一人で生きているのではなく、昔からそして今も、たくさんの人たちに支えられてここに存在している生命であることを心から感じたのではないかと思う。子どもたちには、生命の神秘、自分という生命の誕生のかけがえのなさ、産み育ててくれた両親の愛への気づき、またそのことへの感謝、そしてこれからの自分の生を大切に生きていきたいと決意するにまで至った感想も多かった。また、助産師という人間の生と、時には死にも向き合う講師の職業を知り、自分の将来について考えた子もいた。保護者の方では、改めて子育ての大切さやその意味を感じ考える良い機会となり、思春期の中で難しい時期ではあるが我が子にしっかり向き合いたいという気持ちになり、子どもへの愛を再認識したなどの思いが聞かれた。そのような感想も講演会の報告と合わせて、養護教諭の先生が熱心のその都度“保険だより”で知らせてくださり、参加できなかった保護者とも内容について共有することができた。

思春期の子どもとその親が「性と生についての話」を聴くことは実に貴重な体験である。特に性については大切なことであるから家庭で話題にしたいが、親からどうきりだしていいものか悩み、結局話せないままになることが多い。また、我が子がどんなに大事な存在であるのかを伝えたいが日常の生活の中でじっくり話すこともなかなか思うようにいかない。そんな中で、親子で客観的に考え、かつ主観的にお互いのかけがえのなさを感じることのできた愛にあふれる本当にすてきな時間、それがこの講演会だった。立ち止まって感じたことは、子ども達にとってはもちろんだが、親にとってもこれからの人生を生きる上で大きく力になることだろう。ぜひ、これからも続けて取り組んでいきたい。
 

課題

課題としては、保護者の参加しやすい講演会の日程の設定があげられる。今回は各学年講演会後に講師との懇談会を行ったが、講師と保護者との懇談のみであった。学年全ての先生方も一緒にたくさんの思いを話しながら、講師の先生もふくめてみんなでつながり、よりよい子どもたちの成長について考えスクラムを組むことができると最高だ。そんな時間や場の設定の工夫ができ、みんなでつながることのできるすてきなこれからをつくれるようまた考え行動していきたいと強く思う。