日時 : 平成22年10月30日(土) ・ 31日(日)
場所 : 熊本県
テーマ : 見せんと親の姿 見んと子どもの姿
~かけがえのない子どものために、今、大人がすべき事~
第55回 九州ブロック研究大会 くまもと大会が、熊本県にて開催され、1日目は県内6か所において10の分科会が行われ、2日目は全体会が行われました。
福岡市PTA協議会では、第4・第8分科会の提言と、第8分科会の運営を担当しました。
【第4分科会】 健全育成と地域活動 (場 所 : 熊本県立劇場)
提言 : 福岡市立筑紫丘中学校PTA
発表 : 三浦 裕明会長
テーマ : みんなで参加しよう! 「 おはよう!いってらっしゃい運動 」
討議題 : 『連携』 地域とともに学び、育ち、はばたくPTA活動
討議の柱 :
1.学校・家庭・地域と連携したPTA活動
2.健全育成のために地域の核となるPTA活動
筑紫丘中学校では、PTA活動における負担軽減などを目的として、PTA会員全員が各委員会が行う事業に1人1事業以上参加することを義務づけた結果、前年度までと比較して活動への参加率が向上したそうです。
PTA活動において事業の見直しをした一方、PTA会員をはじめ生徒や地域の方々と行える活動を模索していたところ、当時の校長先生が前任校で取り組んでおられたあいさつ運動に地域ぐるみで取り組むことになったそうです。
具体的な活動内容は、中学校区内の児童・生徒が登下校時に保護者や地域の方に積極的にあいさつをし、保護者や地域の方はあいさつに一言を添えてそれにこたえるというものです。
活動に取り組む前には、中学校区内のほかの学校や地域に対し、説明や協力依頼をすることで、中学校区での取り組みが実現したとのことでした。
「知らない人にあいさつをすることが危険ではないか?」 などの意見もあるなか 「声をかけ合うことで犯罪の抑止になることもある」 と考え、子どもたちの健全育成を願って今後も取り組みを続けていかれるそうです。
【第8分科会】 教育問題 ・ 小学校 (場所 : 崇城大学市民ホール)
提言 : 福岡市立弥永小学校
発表 : 富永 順子 会長
テーマ : 豊かな心と基礎学力の向上を支援するPTA活動
~家庭 ・ 学校・子どもが連携し学力の向上をめざすPTA活動~
討議題 : 『人間力』
豊かな心と基礎学力の向上を支援するPTA活動
討議の柱 :
1.子どものしつけを考えるPTA活動
2.家庭 ・ 学校 ・ 子どもが連携し学力の向上をめざすPTA活動
弥永小学校では 「挨拶は一番大事なコミュニケーション」をモットーに、学校・家庭・地域との連携を密にして、家庭の教育力向上を目指して活動しているそうです。
提言のあった主な活動をご紹介します。
朝食簡単メニュー作戦
この活動では、基本的生活習慣の定着を目標に、保護者から朝食メニューを募集し、レシピ集やレシピカレンダーを作成して保護者に配布しており、現在約98%の児童が朝食をとって登校しているとのことで、今後は朝食摂取率100%を目指して活動を続けたいとのお話でした。
ガンバ廊下YES
これは、基礎学力の向上を目指す取り組みで、職員室前の廊下に机と椅子を並べて、放課後に15分間学習した子どもはポイントがもらえ、40ポイント貯まると認定証がもらえるという仕組みです。
指導は、専科の先生や校長・教頭・教務の先生が行っていますが、来年度からはPTAとも連携して取り組む予定だそうです。
午後の寺子屋
分からないところの勉強や残って勉強したいという児童を対象に毎週火曜日は4~6年生、木曜日は1~3年生を対象に実施し、ドリルや学校が用意した問題集などの勉強を退職された校長先生と大学生のボランティアが手伝いをしているそうです。また、この取り組みはガンバ廊下YESと同様、今後、会員にも協力を呼びかけていくとのことでした。
このほかにも、児童をはじめ教職員、保護者や地域の方も参加して行われる 『 トイレピカピカ大作戦 』 や、参観・懇談時などの際に託児を行うなど、独自の活動に取り組んでいるそうですが、児童数の減少とともに保護者数も減少しているため、事業の見直しなどをしながら活動していきたいと話されていました。
【全体会 】(場所 : グランメッセ熊本)
開会のことば、主催者あいさつなどに続き、表彰式が行われ、福岡市から藤本 彰穂 前副会長に表彰状と感謝状、一井 貴子 前副会長に表彰状、柴田 美樹 前事務局員に感謝状が贈呈されました。
また、団体として東箱崎小学校PTAと美和台小学校PTAに表彰状が贈呈されました。
続いて大会宣言と決議文が採択され、開催地へ感謝状の贈呈が行われたあと、次期開催地として北九州市よりあいさつがありました。
【記念講演】
講師 : 杏林大学外国語学部教授 金田一 秀穂 氏
テーマ : 子どもが変わる親のコトバ ~親子で育む子どものコミュニケーション~
金田一氏は 「 言葉は人間同士が仲良くなるためにある道具。言葉の役割は相手に心地よく伝わることであり、人の心が通じ合うことがもっとも大切 」 と言われ 「 正しい日本語は大事だが、まちがった言葉でも相手に気持ちが伝わることがより大事。自分の気持ちが表現でき、相手が理解できる言葉が美しい言葉です 」 と話されました。
また 「 子は親のかがみ 」 と言われ 「 親がフィルターとなって子どもに正しい情報をおくる。その姿を見せることがコミュニケーションになります 」 とご講演くださいました。